現役の客室乗務員が、中国ステイで大変なことを語るだけの記事(ご飯がうまい)
香港の航空会社で働いてもうすぐ丸5年になります。
私たちは日々ロスター(シフト)に沿って勤務していますが、フライトには日帰り乗務と泊まり乗務の2パターンがあります。
私の会社は中国本土の各都市に沢山路線を持っているので、大体月1〜2回は中国のどこかの都市に泊まり乗務(以後ステイと呼びます)がある感じです。
中国本土での宿泊は、なかなか独特で…いつも手応えのある時間を過ごせます。笑
他の国とはちょっと違う中国ステイの様子をシェアしてみたいと思います🙆♀️
その1:中国語を話せないと超不便
豆知識:個人的には香港より上海の夜景の方が好き(これは上海)
中国に一歩でも足を踏み入れる機会があるなら、少しだけでも中国語を話せた方がいいです。というか、話せないと本当に厳しいです。
中国の人々は、日本人と少し似ているのか
👦頑なに英語を話さないぞっ!
と思っている人が街中には多いように感じます。(もちろん人によりますが)
英語で話しかけると「あ!英語は!無理ぃ!さようなら!」となりがちです。
機内でも、お水・ブランケット等の単語や飲み物のチョイスでも英語では伝わらず、入社したての頃は自分の力不足の為めちゃめちゃ苦労しました…涙
言葉が話せなくて特に悲しいのが、食事の注文ができないことです。
地味ですが、これはかなり大きい問題です。
なんせ、英語だけ話す(OR)一切喋らずに注文したいなら、ホテルのルームサービスかカップラーメンしか食べられないからです。
💁♀️無理!もっと美味しい中華を食べたい!!
食い意地の張っている私は、それが大きな動機となって中国語の勉強をはじめました。
初期の勉強にはこちらのアプリを使いました。ゲーム形式で勉強できますが、単語や発音もきっちりカバーできるので、初心者にはめちゃめちゃおすすめです!
今ではこんなローカルフードも頼めるようになりました✌️
豆知識:酸辣湯麺、酸っぱければ酸っぱいほど、辛ければ辛いほど好き。鴨の血プリンやパクチーが入っていると尚良い。
その2:立ちはだかるグレートファイアウォール
グレートファイアウォールとは、中国政府によるインターネット検閲システムのことです。
中国では言論統制や特定ページやサイト・サービスへの接続・閲覧規制があり、外国人であっても中国にいる間は適応されます。
例えば
Google検索全般(そもそも開けない)
GoogleMap
インスタグラム
LINE などなど
これらのサービスが一切使えないのです。
中国に住んでいる人たちは、中国が開発した独自のサービスがあるのでみんなそちらを利用していますね。(Googleの代わりに百度、Twitterの代わりに微博とか)
初めて中国ステイに行く前に、これらが使えないという知識はありましたが、正直「ふーん」くらいにしか思っていませんでした。
ですが実際に中国に行くと、いかに自分が Google系のサービスやLINE・Twitterに依存しているか思い知りました。
これらのサービスを使いたい人はVPN(仮想専用ネットワーク)という仕組みを使うのですが、検閲側と使用者のいたちごっこになっています。この前まで使えたあのVPNが今日は使えない…!の繰り返しです。安定して中国でYoutubeを見たりするのは、結構難しいと思います。
私は1泊2泊程度で香港に戻るので、最近は諦めていて、ステイ中は持っていった本を読むなどして過ごしています。
その3:We Chat Payが普及しすぎていて、持っていないと不便
日本でもPayPayやLINE Payが去年から普及しはじめましたよね。
中国でも数年前から一気に普及し、今や生活にはなくてはならない存在になっています。
中国では、お祭りの出店のようなところでさえ、QR決済を使用できます。
また、食事の注文・タクシーの手配でさえ、全てWe Chat Payを使用して行えます。
それさえ持っていればなんでもできるけど、それがなければめちゃくちゃ不便です。
また、We Chat Pay(もしくはAli Pay)は銀行口座との連携&中国国内の電話番号が必要なので、旅行者や数日滞在するくらいの人たちにはアカウントが作れません😖
いつか、現金チャージができて旅行客も気軽に使用できるサービスになることを願い続けています。
中国を見ていると
「ひょっとして街行く人々はもう現金なんて持ってないんじゃないか」
という気分にさえなります。笑
日本でも中国みたいに現金がほとんど使われなくなるのかどうか、今後がとても気になりますね🙆♀️
豆知識:街中でよく見るカラオケボックス(ガチのボックス)、これは南京の空港だったはず。
おまけ:中国のご飯美味しいよ
香港に住み、中国にも行き来するようになって、舌が完全にローカル化しました。
いくつか強烈に好きになった食べ物がありますが、何といってもひとつめは火鍋です。
赤いのは乾燥ナツメヤシとクコの身です。中国の料理や飲み物には高確率でこれが入っています。体に良いらしい✌️
日本のお鍋と似てますが、漢方っぽいスープの中にお野菜やお肉をしゃぶしゃぶして食べます。
自分の器にソースを作りますが、にんにくやパクチー、ごま油やら黒酢やら自分で調合して、それに具を絡めて食べるのです。あー美味しそう。ラム肉と木耳がお気に入り。
あと、本場で感動したものと言えば、こちらです。
そう、北京ダック!!
北京ダック(北京烤鸭)は、その名の通りローストされた鴨の皮やお肉を薄いパンに挟んで食べる料理です。だいたい1匹もしくは半分で頼めます。こんな風にコックさんが目の前で切ってくれます。
皮はパリっと、お肉は柔らかく、包むパン生地はあったかくてふわふわです。甘辛のソースにつけていただきます。(喋りすぎたので黙ります)
突然飯テロのような展開になりましたが
結論:ちょっと大変なことも多い中国ステイだけど、食事の美味しさでカバー。語学学習のきっかけさえ食事。色々落ち着いたらまた行きたい!
ということがお伝えしたかったです。
また今回は話題に出していませんが、中国の人たちはとっても優しいです。何度も中国のお客さんに心救われました🙆♀️そういったお話も今後書いていきたいなと思います。
早く世界が落ち着いて、また各地の素晴らしい景色や食事を楽しめる日がくるといいなぁと願いつつ、今回の記事を書き終えようと思います◎